星に願っても…。
『もしもし。』
家に戻ってそろそろ寝ようかななんて思ってた時トワの携帯が鳴った。
ディスプレイには《篠咲ハジメ》
「はーい。もしもーし。」
『キラか。今日はどうだった?』
篠咲さんとは私たちを雇っているいわばボスのような存在。
「どぉって言われても…。ま、いつも通りだよー」
いつも通り処分してきた。バーンってね
『そぉか。トワはどぉした?』
「あぁ、風呂。」
『風呂じゃないだろ。お風呂!」
「あいよー。お風呂お風呂」
篠咲さんは私のお父さんみたいな存在だ。
女の子らしい話し方しろとかいろいろ言ってくる。正直言ってウザい時もあったりなかったり…。
「ふふっ」
『ん?どぉかしたか?』
「すっごくウザいなって思ってたアハハッ」
『はいはい。もぉ分かった分かった。トワにもよろしくな』
ため息混じりの声が聞こえた
「あ、ねぇ。次はいつ?」
最近立て続けに仕事してたからちょっと疲れた。
『ん~。最近お前ら働きすぎだからちょっと休みやるよ。」
「おっさすが!分かってる!じゃぁ、3カ月くらい有給もらいまーす」
『有給なんてうちにはないですけど…。」
「アハハッ」
『アハハじゃねぇよ。ま、でも長めの休みやるよ。んじゃ、また」
「ばいばーい。」
『はい。ばいばい。』
ブチッ
「あ!また俺の電話!」
「でてあげた。」
「あげた。じゃねぇよ。」
「なんかさっき篠咲さんにも同じようなこと言われた気がする」
「篠咲さんだったの?」
プシュッ
トワが冷蔵庫からビールを取り出してグイッと飲んだ。
「あ、そのプシュって音好きだなぁ」
「はいはい。で、篠咲さんだったの?」
「うん。ちょっと休みくれるっていってたー」
「そっか。じゃ、どっか遠出しちゃうか」
「えっ?どこにどこに?海?山?海外?」
「この時期に海行ってなにすんだよ。」
「じゃ、海外?」
「うーん。海外でもいいんだけど…。俺は…。あ!キラの店行きたい!」
「えぇ~。」
私の店というのは私が経営しているカフェ。
小さなカフェ。
「だって、4,5回しか行ったことないもん」
「4,5回も来てるじゃん!」
「よし!決まりだな!カフェカフェ」
「えぇ~」
そんなこんなで今日が終わる。