星に願っても…。
「あなたは…。キラを救いたいですか?」
そう篠咲の問われいろんな考えが頭によぎって…。
それでも、やっぱり…。俺は…。
「はい。」
そう、答えた。
篠咲は、
「ありがとうございます。」
と、笑った。
「あなたは、刑事です。キラを救う方法は一つです。あの二人を捕まえること。なにがあっても、自分のやるべきことを忘れないでください。」
自分がやるべきことは分かっている。
でも、分かっていても…。
「絶対に。二人の罪を許してはいけません。」
篠咲の声は胸の深いところで鈍く苦しい痛みに変わった。
「分かりました。」
人殺しは人殺しだ。
許されてはいけない重い重い罪だ。
でも…。と思うのはもうやめにしよう。
どんなにつらく苦しい運命だろうとそれが運命ならば…。逆らうことはできないのだから…。
「こちら、キラの経営しているカフェの住所です。」
メモには丁寧な字で住所が書いてあった。
「これからのことは、すべてあなたにお任せいたします。では、私は次の用事があるので…。失礼させていただきます。」
鞄を持って篠咲は軽く会釈し立ち去った。