星に願っても…。
~6年前~(キラside.)
私の記憶の中にある過去。
「…。」
目を開けるとそこは薄暗い部屋。私はベットで横たわっていた。
どこ…。
ガチャ
「起きたか?」
「……。」
ドアが開け入ってきたのは背の高い男の人。顔はよく見えない。
「あぁ、そぉか。」
その男の人は頭をかきながら近づいてきた。
「俺は、大野トワ。」
「…。」
あれ…。なんでだろう…。言いたいことがあるはずなのに声になって出てこない。
声が出ない…。
こわい…。
「ここは、俺の家。で、君は俺に拾われてここに来た。あ、まぁ病院行ってからな。お前一か月目覚まさなかったんだぞ?」
息するだけで精一杯。
「あ、俺が変な奴だと思って警戒してるだろ。」
男の人はそうだろ?とおどけた
くびを横に振る
違う。警戒心より何も思い出せないことに対しての不安でいっぱいだった。
「そぉ?じゃぁ、お前も自己紹介」
えっと…。私は…。
………。
誰?