星に願っても…。
「…ナ!リナ!」



目を開けると私はベットの上だった。



「ん…。」



「リナ!!」



ユウに名前を呼ばれて初めて気づいた…。



「夢…。」



夢だったんだ今のは…。



「リナ?大丈夫か?」


ユウに支えられ体を起こした



「うん…。ごめん。ここ、どこ」




「リナの家。リナ?大丈夫か?」




「あ、そっか…。うん。大丈夫だよ。大丈夫。」




最後の「大丈夫」は自分に言い聞かせるため



「大丈夫じゃないなら俺に言えよ。タクもリナもほんとそっくりだな」




「え?」



「お前らはいっつも」



そぉ言いながらユウはベットに座った



ユウは隣に座ってやさしく言った




「強がりすぎだぞ」



その瞬間、胸が締め付けられるようにキュゥっと鳴った




「ユゥ…。こわい…。こわいよ…。」



涙が止まらなかった。さっきの夢を思いだだすだけで恐怖に押しつぶされそうだった。


それに…。




さっきより強くなった



タクが遠くに行ってしまうことに対しての

不安…。



そんな私にユウは言う。



「泣け。俺がなぐさめてやるから。」



また、頭をぽんぽんとするユウ。



いつもは何とも思わなかったけれど、今日だけは、今だけは…。




嬉しかった。

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