星に願っても…。
二人の過去(キラside.)
昨日の夜、家を飛び出して街を歩いていた時、マサキに会った。
マサキは、靴もはかず、ダボダボのスエットのままで歩く私に後ろからコートをかけて抱きしめた。
普段なら、後ろから顔も見えないままコートをかけられたりなんかしたら、驚いて逃げていたはず。
でも、あの時は何も動かずただ立ち止まるだけだった。
マサキは私を車に乗せ、そのまま車を走らせた。
私はボーっと窓に映る街の光を眺めた。
「僕、勘はいいほうだと思うんだけどね…。キラちゃんさ、今、家に帰りたくないよね?トワに会いたくないんだよね…。」
マサキにそう言われても私は返事もろくにしなかった。
できなかった。