それはやっぱり君でした
そんな北山の手の上にあたしは、自分の手をおいた。
あたしは、北山のぬくもりを感じた。
優しさを感じた。
「歩けるか?」
北山は、心配そうにあたしに聞いた。
「う…うん…。」
あたしは、びっくりしながらも返事をした。
そして北山は、あたしを立たせた。
歩き始めたあたしたち。
ーガクッー
あたしは、ひざまづく。
「うっ…。」
「無理すんなよ。」
そう言って北山は、しゃがむ。
そしてあたしに背をむけた。
「ここに乗れ。おんぶだ。」