コンプレックスな関係
何やってるんだろ。
こんなことしてたって何も解決にならない気がする。
貴弥に会いたい。
どこにいても貴弥を求める自分。
こんなに好きなのに、貴弥には届いてない。
他に好きな人が作れるくらいなら、こんな想いしてないんだよ、遥。
鏡に写る私は、酷く疲れた顔をしている。
慣れないことはするものじゃない。
私の為を思って連れて来てくれた遥には悪いけど、席に戻ったら、体調が悪いと言って、先に帰ろう。
こんなお酒は、美味しくない。
自分の頬を軽く両手で叩いて、私は気分を改めた。