オートフォーカス
第2章 初めての学祭
1.おーい、記録係
――カシャッ
楽しそうにピースを作るグループに向けてシャッターをきった。
「はい、撮れました。」
片手を挙げて無事に終了したことを相手に伝える。
篤希がカメラから顔を離したことで、少しの間抑えていたテンションが飛び上がったようだ。
さっきまで被写体になっていたグループは意味もなく盛り上がりハイタッチを始めた。
「イエーイ!」
「ありがとー!」
何故か篤希にも手が差し出され、有無を言わさず仲間入りさせられる。
彼らはおそらく酔っていない。
視界の端に映ったビール缶を見て見ぬふりして笑顔で一歩離れた。
あまり絡むといいことが無さそうな空気が篤希を外へと追いやる。
恐るべし大学。
高校までとは違い、こんなところに自由さを感じるなんて思いもしなかった。
しかし、今日だから特別なんだろう。
「お兄さん、ありがとー!これ。お腹空いた時にでも食べに来てよ。」
賑やかな会場の中にもかかわらずその声はまっすぐ篤希に入ってきた。
楽しそうにピースを作るグループに向けてシャッターをきった。
「はい、撮れました。」
片手を挙げて無事に終了したことを相手に伝える。
篤希がカメラから顔を離したことで、少しの間抑えていたテンションが飛び上がったようだ。
さっきまで被写体になっていたグループは意味もなく盛り上がりハイタッチを始めた。
「イエーイ!」
「ありがとー!」
何故か篤希にも手が差し出され、有無を言わさず仲間入りさせられる。
彼らはおそらく酔っていない。
視界の端に映ったビール缶を見て見ぬふりして笑顔で一歩離れた。
あまり絡むといいことが無さそうな空気が篤希を外へと追いやる。
恐るべし大学。
高校までとは違い、こんなところに自由さを感じるなんて思いもしなかった。
しかし、今日だから特別なんだろう。
「お兄さん、ありがとー!これ。お腹空いた時にでも食べに来てよ。」
賑やかな会場の中にもかかわらずその声はまっすぐ篤希に入ってきた。