オートフォーカス
「辛くなかった?私、優柔不断だし…篤希くん困ってたんじゃないかなって。」
いつもより低く落とした声が気持ちを表している。
絢子が何をそんなに気にしているのか篤希にはよく分からなかった。
「別に。大きな買い物をする時はだいたい皆同じ反応でしょ。よく即日判断出来たなって感心してるくらいだよ。」
「そんな…篤希くんが我慢強く付き合ってくれたから。」
「それでも決めたのは絢子だ。絢子は決断力あるよ、僕は凄いと思う。」
大丈夫、気にしなくていいと目で篤希は訴える。
それは本心からだと言われているようで絢子に大きな安心感を与えた。
「ごめんね、…ありがとう。」
絢子が微笑むと篤希は頷いた。
お互いの食事が進み、食後のコーヒーが運ばれてきたところで篤希は窓の外に目を向けてコーヒーに口をつける。
やはり今日は人が多いのだなと改めて心の中で呟いた。
これが土日になればもっと多くなる、そう考えると週末は大変だなと考えを深くする篤希の目の前で伏し目がちになって手元を見つめる絢子の異変に気付いていない。
いつもより低く落とした声が気持ちを表している。
絢子が何をそんなに気にしているのか篤希にはよく分からなかった。
「別に。大きな買い物をする時はだいたい皆同じ反応でしょ。よく即日判断出来たなって感心してるくらいだよ。」
「そんな…篤希くんが我慢強く付き合ってくれたから。」
「それでも決めたのは絢子だ。絢子は決断力あるよ、僕は凄いと思う。」
大丈夫、気にしなくていいと目で篤希は訴える。
それは本心からだと言われているようで絢子に大きな安心感を与えた。
「ごめんね、…ありがとう。」
絢子が微笑むと篤希は頷いた。
お互いの食事が進み、食後のコーヒーが運ばれてきたところで篤希は窓の外に目を向けてコーヒーに口をつける。
やはり今日は人が多いのだなと改めて心の中で呟いた。
これが土日になればもっと多くなる、そう考えると週末は大変だなと考えを深くする篤希の目の前で伏し目がちになって手元を見つめる絢子の異変に気付いていない。