オートフォーカス
彼女もまた近くに寄って建物を堪能するようだった。
再びカメラを構え、すっかり撮ることに夢中になった篤希はそれには気付いていない。
大きな池に映る空と雲と図書館がより気持ちを高ぶらせた。
色々な角度から、空の色を多目に、下から仰ぐように、納得のいくものが撮れるたびに篤希は夢中になっていく。
シャッター音が耳に心地いい、何枚撮っても飽きないほどこの景色に没頭していた。
「あ。」
しまった、今日は1人じゃない。
ある程度撮影したところで加奈のことを思い出し見回して探す。
偶然にもちょうどこちらに向かってきているところだった。
「加奈!」
手を挙げて加奈の名前を叫んだ。
ついさっきから呼び始めた言い方なのに、違和感もなくこれが普通のようにするりと口から出ていた。
まるでずっとそう呼んでいたかのようだ。
「いいの撮れた?」
呼ばれた加奈も自然と篤希に近付いてくる、篤希のカメラを覗き込み撮ったものをその場で見せてもらった。
再びカメラを構え、すっかり撮ることに夢中になった篤希はそれには気付いていない。
大きな池に映る空と雲と図書館がより気持ちを高ぶらせた。
色々な角度から、空の色を多目に、下から仰ぐように、納得のいくものが撮れるたびに篤希は夢中になっていく。
シャッター音が耳に心地いい、何枚撮っても飽きないほどこの景色に没頭していた。
「あ。」
しまった、今日は1人じゃない。
ある程度撮影したところで加奈のことを思い出し見回して探す。
偶然にもちょうどこちらに向かってきているところだった。
「加奈!」
手を挙げて加奈の名前を叫んだ。
ついさっきから呼び始めた言い方なのに、違和感もなくこれが普通のようにするりと口から出ていた。
まるでずっとそう呼んでいたかのようだ。
「いいの撮れた?」
呼ばれた加奈も自然と篤希に近付いてくる、篤希のカメラを覗き込み撮ったものをその場で見せてもらった。