オートフォーカス
「篤希、紹介する。こいつが幼馴染の斎藤隼人。隼人、笠坂篤希だ。」
ざっくりとした雅之の紹介に隼人はうっとりするような笑みを浮かべて手を差し出した。
「初めまして、斎藤隼人です。雅之から噂はかねがね。」
「笠坂篤希です。う、うわさ?」
意味深な隼人の発言に篤希は不安げな表情で雅之を見た。
雅之は何の話か分からないと首を傾げて宙を眺めている。
「面白い奴がいるって。学部が違うけど気が合うからよく一緒にいるって、雅之にしては珍しいこと言うから気になってたんだ。」
こいつは好き嫌いが激しいからと隼人は笑いながら雅之の肩を叩く。
それを自分で認めているのか雅之は素知らぬ顔で黙って受けていた。
確かに雅之は誰彼かまわず愛想をよくするようなタイプではない、その本質を知っている隼人には大学生活が手に取るように分かるのだろう。
「人間不信の人見知りに言われたくねえな。」
「そりゃそうだ。」
牽制するつもりで出した言葉も隼人は笑いながら受け流していた。
ざっくりとした雅之の紹介に隼人はうっとりするような笑みを浮かべて手を差し出した。
「初めまして、斎藤隼人です。雅之から噂はかねがね。」
「笠坂篤希です。う、うわさ?」
意味深な隼人の発言に篤希は不安げな表情で雅之を見た。
雅之は何の話か分からないと首を傾げて宙を眺めている。
「面白い奴がいるって。学部が違うけど気が合うからよく一緒にいるって、雅之にしては珍しいこと言うから気になってたんだ。」
こいつは好き嫌いが激しいからと隼人は笑いながら雅之の肩を叩く。
それを自分で認めているのか雅之は素知らぬ顔で黙って受けていた。
確かに雅之は誰彼かまわず愛想をよくするようなタイプではない、その本質を知っている隼人には大学生活が手に取るように分かるのだろう。
「人間不信の人見知りに言われたくねえな。」
「そりゃそうだ。」
牽制するつもりで出した言葉も隼人は笑いながら受け流していた。