オートフォーカス
さっきまでとは異なり絢子から弾けるような笑顔がみられる。

ピントの合わせ方や他の昨日など、篤希は嬉しそうに話始めた。

楽しそうに近い距離で話す２人を仁美と裕二がにやにやしながら眺めている。

変な視線を感じた篤希と絢子は２人して疑問符を浮かべた。

「どうしたの、２人とも？」

篤希の声に仁美と裕二は顔を見合わせてまた笑う。

「いやあ、仲がいいなと思って。」

ねえ、と楽しそうに笑う２人に絢子は嫌な予感がしながら篤希を見た。

「そ、そうかな？そんなことないと思うけど、ね？」

「うん。まあ…普通じゃないかな。」

絢子の呼びかけに篤希が答えたことで仁美と裕二はまた嫌な感じの笑みを浮かべた。

「またまた～。ちょっと近いんじゃないの？」

裕二に指摘され、教えるために詰めていた距離を篤希と絢子が一歩引くことによって離す。

遠慮しなくてもいいとさらにからかおうとする２人に絢子が困った顔で対応をした。

「ちょっと仁美。」

ここは絢子に任せた方がいい、そう判断し後ろに下がって避難する。

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