オートフォーカス
篤希はまた違う視線を感じて、その方向を見つめた。
そこには友達と学祭を回っていた加奈が明らかに篤希を見て立ち止まっている。
目が合ったことで少し遠くから微笑む加奈に篤希は衝動的に近付こうと足を踏み出した時だった。
「おーい、集合写真撮ろうぜ!」
後ろから声がかかり篤希は振り向く。
「せっかくカメラマンがいるんだからチャンスチャンス!」
先輩の提案で周りもざわざわと集まり始めた。
腕を掴まれて逃げようがない、正面から撮ってくれと指定され店の前に行くとテントの中でメンバーが整列して待っていた。
焦る気持ちが残る篤希はなんとか隙を作ろうと加奈を気にしながらもカメラを構える。
「もうちょっと寄らないと入らないかも。」
篤希の言葉に先輩は大きな声で指示を出し始めた。
嘘ではないが好都合だ、その隙を狙って篤希はもう一度加奈のいた方を見たがすでに彼女の姿は無かった。
違うところにいないのかと目で追ったが、篤希が加奈を見付ける前に準備ができたと声がかかる。
「頼むぞ、篤希。」
「あ、はい。」
そこには友達と学祭を回っていた加奈が明らかに篤希を見て立ち止まっている。
目が合ったことで少し遠くから微笑む加奈に篤希は衝動的に近付こうと足を踏み出した時だった。
「おーい、集合写真撮ろうぜ!」
後ろから声がかかり篤希は振り向く。
「せっかくカメラマンがいるんだからチャンスチャンス!」
先輩の提案で周りもざわざわと集まり始めた。
腕を掴まれて逃げようがない、正面から撮ってくれと指定され店の前に行くとテントの中でメンバーが整列して待っていた。
焦る気持ちが残る篤希はなんとか隙を作ろうと加奈を気にしながらもカメラを構える。
「もうちょっと寄らないと入らないかも。」
篤希の言葉に先輩は大きな声で指示を出し始めた。
嘘ではないが好都合だ、その隙を狙って篤希はもう一度加奈のいた方を見たがすでに彼女の姿は無かった。
違うところにいないのかと目で追ったが、篤希が加奈を見付ける前に準備ができたと声がかかる。
「頼むぞ、篤希。」
「あ、はい。」