オートフォーカス
本来なら人もまばらになるような時間なのにこの賑わいとは、さすがは大晦日の年越しイベントだと誰もが思った。
「ナンダコレ。気持ち悪ぃ。」
あからさまにウンザリした顔で雅之が呟く。
その横で雅之らしいと篤希が苦笑いをしていた。
目に手を当てて遠くを眺めながら仁美も本当だと呟く。
彼女の場合は思った通りだという反応だった。
恐ろしい人の数が同じ方向へ向かって歩いていくのはなかなか迫力がある。
「クリスマスはもっと凄かったんだろうね。あ、雅之はクリスマスにバイトなんかしてて良かったの?」
忙しくてすっかり忘れていたが、このアルバイトの期間には当然のようにクリスマスも入っていた。
雅之以外はフリーと分かっていたので何も気にしなかったが、唯一グレーな彼だけはいるのかいないのかよく分からない。
「ピンクのふりふり彼女は怒ってない訳?」
雅之の最後の情報はピンクのふりふりした服が好きだという年下の彼女がいるというものだった。
少なくとも学祭の少しあとにそんな話が出ていたと思ったがと、仁美以外の全員が宙を眺めて記憶を掘り出す。
「ナンダコレ。気持ち悪ぃ。」
あからさまにウンザリした顔で雅之が呟く。
その横で雅之らしいと篤希が苦笑いをしていた。
目に手を当てて遠くを眺めながら仁美も本当だと呟く。
彼女の場合は思った通りだという反応だった。
恐ろしい人の数が同じ方向へ向かって歩いていくのはなかなか迫力がある。
「クリスマスはもっと凄かったんだろうね。あ、雅之はクリスマスにバイトなんかしてて良かったの?」
忙しくてすっかり忘れていたが、このアルバイトの期間には当然のようにクリスマスも入っていた。
雅之以外はフリーと分かっていたので何も気にしなかったが、唯一グレーな彼だけはいるのかいないのかよく分からない。
「ピンクのふりふり彼女は怒ってない訳?」
雅之の最後の情報はピンクのふりふりした服が好きだという年下の彼女がいるというものだった。
少なくとも学祭の少しあとにそんな話が出ていたと思ったがと、仁美以外の全員が宙を眺めて記憶を掘り出す。