金髪地味子!?
こんな時に限って、私の体は動かない。
クソッ。

心の中で舌打ちをするとお腹のあたりに嫌な感覚が広がった。


      気持ち悪い。

あぁ、こんな時に嫌な思い出が出てきた。

『気持ちわりー…近づくなよー!』
『きゃあー!こっち来ないでよー!ヤンキー!』


『違うよ…彩の…せい…なんかじゃ…』


耳鳴りのように頭の中をグルグル回る声をかき消すように、目を伏せようとした瞬間


“ゴンッ!!”


夜空に生々しい音が響いた。
< 17 / 19 >

この作品をシェア

pagetop