愛し方もわからずに。
両想い!?
この声は――…
千尋君
何、あたし期待しちゃってたんだろう
何でか今あたし、伊吹が追いかけてきてくれたって手を引かれた瞬間思っちゃった…
本当、バカみたい
「ふぇ…っ………ひっく……ふっ…………うぅー……っ……」
道にはあたしの嗚咽が響いている
「大丈夫。
俺が、顔見えないように泣き止むまでずっと、抱き締めててあげるから」
千尋君は、優しいよね
それに比べて伊吹は…。
……―――なんで、伊吹なんか好きになっちゃったんだろう