愛し方もわからずに。
ーーカチャ
玄関を出ると、伊吹があくびをしながら突っ立っていた
「おはよ!伊吹」
「おう、おはよ」
いつもは眠たそうに〝ん″とかばっかだった伊吹がはにかんでる!
「さ、行くぞ」
そう言って、伊吹は左手を差し出した
これって…
手繋ごうってことだよね?
そっと手を重ねると、伊吹はあたしの手をギュッと強く握り歩き出した
あたしたち、やっぱり付き合ってるんだ
思いが通じ合ったんだね
なんだか、いつもと同じ景色のはずなのにキラキラしてるように感じるよ
これが、恋なんだよね?