愛し方もわからずに。







しばらくの沈黙。



気まずいっ





「…初めて」




「え?」



千尋君が呟いた声が、あまりにも小さくて聞き返してしまった





「初めて
そんなこと言われたの」



だろうね。




あたしみたいにはっきり言う人、あんまりいないし





「俺、ね
親いないの

3歳んとき、俺捨ててった」



千尋君は、自分の過去を話し始めた








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