愛し方もわからずに。
*第二章*

秘密のキス









「咲本と、またなんかあったっしょ?」




自分の気持ちをあたしが認めて、一週間ちょっと経った金曜日のお昼休み。



薫があたしの顔を覗きこみながら心配そうに言った






「あたし、顔に出てる?」


「別に?
けど、なんだか雰囲気が違う」




薫には、どんなにあたしが隠し通そうとしてもバレてしまう




だから、嘘なんてつけないんだよね






「ここじゃちょっと…

てゆーか今日、カラオケ行くよね?」




金曜日にカラオケでストレス発散。それが、あたしたちの週末の伝統なんだ




「うん
じゃ、そのとき話してね」




「わかった」







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