愛し方もわからずに。
【伊吹side】






「おいっ
あれって…」



友達の太陽が、指さした方向にはちっこい女が倒れていた





あれ…
萌?!アイツ何やってんの?




萌は、“だいじょーぶ”って言って笑いながら立ち上がろうとしてふらついた






俺は、考えるよりも先に萌のところへ走っていた




「おい、大丈夫かよ
ったく。どんくせーな

足痛いのかよ?」



素直になれよ、俺
普通の心配の仕方はできんのか?






萌の軽い身体を支える




『キャー!!
なんで咲本君が…』



女子が後ろでキャーキャー言ってる





「どんくさくないし!
足はいたくないんだけど、寝不足で…」



少し怒った顔を作った後、苦笑いながら言った萌。





< 73 / 116 >

この作品をシェア

pagetop