愛し方もわからずに。








どうやったら、萌の本当の“特別”になれるんだろ





「んー」



そのとき、萌はかわいい声を出して寝返りをうった





本当かわいいな…




萌のサラサラな髪を撫でる






俺だって本当は萌のすべてを独り占めしたい



この声も、髪も、身体も、心も。





起きたり、しないよな…






―――チュッ



俺は、萌の柔らかい唇に一度だけキスをして保健室を出た






俺だけを見ろよ
そう、願いを込めて







【伊吹sideおわり】
< 79 / 116 >

この作品をシェア

pagetop