本当の私は甘いかも。

パーティー




まだ慣れない広いリムジンに社長と西条さんと私の3人で乗っている。



目的地は松坂屋社長主催のパーティー会場である高級店。



もちろん松坂屋が経営している1つだ。


私は少し丈の短めの真っ白のドレスを着て、髪は巻いてもらった。



うぅ…緊張する。


でもあれだけ頑張ったんだから大丈夫だよね!




私は社長からパティーがあると聞いてから、西条さんのスパルタマナーレッスンを受けさせられていた。



食べ物の食べ方、食器の使い方、グラスの持ち方など…。



少しでも間違えると、食べていたおいしい料理を下げられてしまい西条さんに説教を喰らった。



それに、有理お嬢様になりきるためのレッスンもみっちりとしてもらった。



有理お嬢様の話し方に癖に、立ち方や笑顔の仕方まで教わった。



西条さんが有理お嬢様を隅々まで知ってて、ちょっと引いたのは私だけの秘密だけど…。



とにかく!2日で有理お嬢様っぽく慣れたのは西条さんのおかげだし、パーティーだってなんとなく笑顔で居ればいいって言われたし。



何とかなるよね?



「到着いたしました」



運転手さんが私達に声をかけ、車のドアを開けてくれた。



私は少しの不安を胸に、いざパーティー会場に足を踏み入れた。
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