本当の私は甘いかも。
とにかく、目立たないように……
料理食べよ♪
早速お皿と箸を手にとって、料理をサクサクと盛っていく。
まずは、ローストビーフから…
私は少し大きめに切られたローストビーフを一口で口に突っ込んだ。
ジューシー!おいしぃっ。
幸せ満開で次に炙りサーモンを口にほうりこむと、これもおいしくてほっぺたが落ちそうになった。
もう最高!!
じゃあ次は…
「有理さん」
ビクッ
次に食べる料理を迷っていた私の肩を誰かが叩く。
私はゆっくりと誰か確認。
黒髪に厳しい目つきと長身で細身の体。
この人は…
「こんにちは、松坂社長」
私は少し目を細め笑いかけ軽く頭を下げた。
有理お嬢様じゃないってバレたかな…!?
さっきまで料理に夢中になっちゃって、有理お嬢様だってこと忘れてた…。
内心焦りながら笑顔を絶やさない。
そして私は松坂社長の隣に立っている男にも軽く頭を下げた。
あれは、一番厄介な松坂 大和…。
松坂社長と同じぐらい長身で、茶髪に整った顔立ち。
社長の息子なだけあって、オーラというか、偉そうな感じがかもし出されている。
少し冷たい目をしてるのは、私が有理お嬢様だからかな。
でも…実物は写真よりかっこいいかも。