緋~隠された恋情
「仲野ありささん。
俺の嫁さんになってください。」
「は?
ちょっ、何言ってんの?」
「こらこら、そこは、はいって言えよありさ~」
甘い顔のお兄ちゃんはさらに甘~い顔をして
私に迫ってくる。
「お前の告白に、
半年かかってやっと答えられたんだからさ」
「お兄ちゃん。
あのね
血の繋がらない兄妹は
結婚したっていいんだよ
何度も何度も、調べたんだよ
でもさ、
でもさお兄ちゃん
そしたら、お兄ちゃんは
私のお兄ちゃんじゃなくなっちゃうんだよ
だから好きだったけどずっと我慢してたの」
「うん」
「だから私の告白に答えてくれなかったお兄ちゃんは、
やっぱり私のお兄ちゃんで居たいんだろうなって思ったから
だからいっぱい我慢したのよ」
「うん」
「ご飯食べられなくなるくらい苦しくて、
眠れなくなるくらい切なくて……
だからいっぱい辛いけど、
泣くこともできなくて、
今だってずっと我慢して……」
「うん。」
「お兄ちゃんは、お兄ちゃんは……」
「もういいんだ。
ありさ。
もうやめよう。
辛いのやめて、嬉しいの選ぼうよ。
ほら、父さんたちも笑ってる。
なあ、ありさ、辛かった分うんと幸せになろう。」
机の上の両親の写真が、
今も、あの頃と変わらず、
やさしい笑顔でこちらを見ている。
「ずうっと、笑ってるも……っん」
力強く重ねられた兄ちゃんの唇は
熱くて、そして震えてた。
幸せなんて言葉は一生縁がないと思ってた…
これは本当のこと?
夢ならどうか覚めないで…
俺の嫁さんになってください。」
「は?
ちょっ、何言ってんの?」
「こらこら、そこは、はいって言えよありさ~」
甘い顔のお兄ちゃんはさらに甘~い顔をして
私に迫ってくる。
「お前の告白に、
半年かかってやっと答えられたんだからさ」
「お兄ちゃん。
あのね
血の繋がらない兄妹は
結婚したっていいんだよ
何度も何度も、調べたんだよ
でもさ、
でもさお兄ちゃん
そしたら、お兄ちゃんは
私のお兄ちゃんじゃなくなっちゃうんだよ
だから好きだったけどずっと我慢してたの」
「うん」
「だから私の告白に答えてくれなかったお兄ちゃんは、
やっぱり私のお兄ちゃんで居たいんだろうなって思ったから
だからいっぱい我慢したのよ」
「うん」
「ご飯食べられなくなるくらい苦しくて、
眠れなくなるくらい切なくて……
だからいっぱい辛いけど、
泣くこともできなくて、
今だってずっと我慢して……」
「うん。」
「お兄ちゃんは、お兄ちゃんは……」
「もういいんだ。
ありさ。
もうやめよう。
辛いのやめて、嬉しいの選ぼうよ。
ほら、父さんたちも笑ってる。
なあ、ありさ、辛かった分うんと幸せになろう。」
机の上の両親の写真が、
今も、あの頃と変わらず、
やさしい笑顔でこちらを見ている。
「ずうっと、笑ってるも……っん」
力強く重ねられた兄ちゃんの唇は
熱くて、そして震えてた。
幸せなんて言葉は一生縁がないと思ってた…
これは本当のこと?
夢ならどうか覚めないで…