緋~隠された恋情
ベッドの周りに散らばった衣服を身に付ける私を

平は、後ろから抱きしめながら


「中出しして欲しいとか、

 お前大丈夫なの?」


「いいの、ピル飲んでるし。」


「まあ、できたんならできたで、

 俺責任とってもいいけどさ。

 婚約者いるんだろ?」


平にされるがままになりながら、

さらりと答える。

体を重ねた後の私は、

まるで2重人格かと思うくらい

覚めた私がいる。

これが素なのだろうか、


「うん、いるけど。」


「ったく、俺に黙って勝手に婚約なんかしやがって、

 どっちが親かわからない子ができたらどうするんだよ。」

「できないでしょ?

 それに、徹平とは寝ないし。」


「は?なんで?」


「徹平は抱けないのよ女が。

 ゲイなの。」


「じゃあ、なんで?」


「お互いに利害関係が一致してるから。


 わからない?」



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