緋~隠された恋情
「あはぁ、嬉しい。
センセもういいわ。
後は、
もういいの。
愛してなんて言わないの。
あたしって束縛するとかしないタイプよ
でも、他の人にDNAを残されるのは困るんです。
だから…もう誰にもあげないわあなたの遺伝子。
ね?死んで。
いいでしょ植木センセ♡」
恐怖で全身が固まった
逃げることはできなかった。
後ろ手に縛られ、
両足は何かの紐でベッドの枠にがっちりと固定されていた
白くて長い指が首に絡まり圧迫していくのを
ただ凝視しているしかなかった。
「う…やめろ…」
グッと力を込められて
呼吸が抑えられた、
「愛しているわ、植木センセ。」
再び視界が暗転していく。
俺はこのまま死ぬのだろうか…
そういえば、
この部屋に来る前に
あいつらに会うって約束してたっけ
待ってるだろうな…
あいつら馬鹿正直だから…
心配なんて…しないかなぁ…