緋~隠された恋情
「いいのか?」
徹平の姿を見送りながらぼんやりと、
ドアを見つめていた私。
病院特有の、自分たちとは関係のない物音が
聞こえてくる。
空耳?
「いいのか?」
えっ??おにいちゃん?
ベッドに向き帰ると
力なく笑うお兄ちゃんがいた。
「いつっ?」
「さっき。」
「よかったあ、目が覚めたの!」
驚いて鳥肌が立つって、
聞いたことあったけどこんな感じなんだ。
点滴が付けられている手をそっと握った。
お兄ちゃんはちょっと困った顔で、
ふふっと笑った。
「なんか情けないな。」
「何言ってんのよ。
私なんか助けて自分が刺されて死にそうになっちゃって
どれだけ心配したと思ってるのよ。」
「ごめん、
って
おい!
助けて謝るってどうなんだ?」
「ホント、馬鹿なお兄ちゃん。」
「だから助けたのにさ…」
「うん、
ありがとうお兄ちゃん。
でも、それよりもっと、
目を覚ましてくれてありがとう。」
徹平の姿を見送りながらぼんやりと、
ドアを見つめていた私。
病院特有の、自分たちとは関係のない物音が
聞こえてくる。
空耳?
「いいのか?」
えっ??おにいちゃん?
ベッドに向き帰ると
力なく笑うお兄ちゃんがいた。
「いつっ?」
「さっき。」
「よかったあ、目が覚めたの!」
驚いて鳥肌が立つって、
聞いたことあったけどこんな感じなんだ。
点滴が付けられている手をそっと握った。
お兄ちゃんはちょっと困った顔で、
ふふっと笑った。
「なんか情けないな。」
「何言ってんのよ。
私なんか助けて自分が刺されて死にそうになっちゃって
どれだけ心配したと思ってるのよ。」
「ごめん、
って
おい!
助けて謝るってどうなんだ?」
「ホント、馬鹿なお兄ちゃん。」
「だから助けたのにさ…」
「うん、
ありがとうお兄ちゃん。
でも、それよりもっと、
目を覚ましてくれてありがとう。」