緋~隠された恋情
『ずっと』って言葉が言えたらいいのに、


長い長い線路が果てしなく続いて、

近くに感じるぬくもりの温度が愛おしくてならない。

静かに打つ心臓の音がに

共に生きている幸せをかみしめる。



こうやって少しずつ時間を決めてつなげている私は、

いじましいのかな。

それでも少しでも長い時間をあなたのそばにいたいんだよ

お兄ちゃん。


「ねえ、お店、すぐ開けるつもりでしょ?」


「うん、そうしたいけど、

 せっかく付いたお客を逃がしちゃうからな。

 でも、これじゃあありさにいっぱい頼らなくちゃだから」


「もちろん頼って欲しいよ。」


お兄ちゃんな目が私を見て、

ほんのちょっと困った顔になる。


「俺はダメだな。

 ありさ頼ってばっかりいたら、

 手放せなくなるな。

 いつか、嫁に出さなくちゃなのにな。」


「行かないもん。」


「だってお前」

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