鬼畜店長
しばしの沈黙ののち、先に口を開いたのは店長だ。
「…で、何?お前は俺になんて言ってほしいわけ?」
「…そういわれましても、別に何ってわけじゃ…」
「じゃあ、なんで俺にわざわざ相談しにきた?」
「それは、えっと、店長の意見を…」
「お前は俺が行くなって言ったら行かないのか?俺がやれって言ったことをやんのか?」
「いや、アドバイスとか…」
一言一言冷たくなった声に、あたしの声量も比例して小さくなる。
店長のこんなに冷たい声を聴いたのは初めてかもしれない。
「俺よりお前のほうが相手のこと知ってんのに、何をいまさら俺に聞くことがあるんだよ。」
バカにしたような笑いとともに言われたその言葉に、あたしの中の何かがはじけた。
「…別に、聞いたっていいじゃないですか!!あたしだって急にこんなことになって戸惑ってるんです!なんでそんな急に冷たいこと言うんですか?!今日の店長は意地悪だ!」