鬼畜店長


いつだって、なんだかんだ言いながらもちゃんと考えてくれる店長。


それなのに今日の店長はあたしを突き放すようなことばかり言う。




「…意地悪ってお前な…小学生じゃねぇんだからもっと落ち着け。こんなんじゃ社会に出たときやってけねぇぞ。」



「話そらそうとしないでください。」



「はぁ…わかったよ。てかな、別に意地悪したくてこんなこと言ってんじゃねぇんだよ。」



「じゃあなんでですか。」


「…大人の事情ってもんがあるんだよ。」



「大人の事情?なんですかそれ。」



「だから大人の事情だっていってんだろ。事情があるんだから話せない。」



「…納得いきません。」



「お前が納得しようがしまいが俺には関係ないからな。はい、もうこの話はおしまい。お前がイケメンの彼と出かけてくれば万事解決。」




もう区切りだと示すように手を二回鳴らし、店から出る準備を始める店長。


まだ納得はしていないが、もともと店長に報告するついでの相談だったんだ、こんなことで店長との関係を悪化させたところで何の意味もない。






< 102 / 244 >

この作品をシェア

pagetop