鬼畜店長


「お前さ、飲み過ぎじゃね?」


「ん?」


「飲み過ぎだな」


「んん」



イケメンくんと店長が呆れた顔でこちらを見ているが、あたしの頭は現在思考を放棄しているためなんでそんな顔してるのかちょっとわからない。



「ちゃんと帰れんのか?」


「ん?」


「無理だろうな」


「んーん」




なにか言っていることに一応反応は返しているが、それが正解の反応なのかもいまいちよくわかっていないです。


あたしの反応にダメだこれはという顔をしている二人が見えたので、おそらく間違っていたんでしょうね。




「一回寝せれば覚醒するだろ。裏で寝せとくからお前もう帰ってもいいぞ。悪いな、こいつの我儘に付き合わせて」


「…いや、オレがちゃんと連れて帰ります」


「やめとけやめとけ、こいつもう半分寝てるし、おぶって帰れるような可愛いサイズでもねぇだろ」




「……なんか、店長さん、優しくなってません?こいつに対して」


「…さぁ、どーだろうな?俺は初めから優しくしてたと思ってっけど」


「や、絶対前よりなんか、優しいってか、甘い?です。うん、甘やかしてる感じですね」





「そんなことないと思うけどなー。ま、お前がそう言うんなら、そうなのかもな」





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