鬼畜店長
「お前、バレンタインにチョコ渡す相手なんていないだろ。」
「店長、もっとオブラートに包んでくれなきゃあたし泣いちゃう。」
「お前が泣いたところでおれは困らない。」
「このカス野郎め!」
「それは誰に向けて言ったんだ?まさかこの雇い主様に向けてじゃないだろうな?」
「店長なにいってんすか、今あたしが会話してるのは店長だけですよ。あなた以外誰がいるっていうんですか。」
「なるほど、お前そんなに俺にケンカ売りたいのか。よし、買ってやろう。」
なんでおもむろに引き出しを開くんですか、書類を取り出すんですか、なんて書いてあるんすかそれ、ふむ、あたしの名前と雇用がなんちゃらかんちゃら…
「……お前、次のバイト先はもう決まってんのか?」
「すみませんでしたぁぁ!!」
「カス野郎の下で働くなんて苦痛だよな。よし、お前k…」
「店長!店長がカスだなんて思うわけないじゃないですか!あたし店長のことダイスキですよ!」
「カスだとは思わなくてもカス野郎とは思ってるんだもんな。よし。お前k…」
「こんな素敵な店長にカス野郎だなんてどこのどいつが言いやがったんすか?!あたしがとっちめてきてあげますよ!ダイスキな店長のために!あたし店長のためなら何でもしちゃう!」
「…本当か?」
「当たり前じゃないですか!あたしは店長に雇われてるんですよ?店長のために働くのが使命ですよ?」
「よし、じゃあお前2月14日のシフト、ラストまで延長な。」
「…は?」