鬼畜店長
興味をお持ちでいらっしゃる。
「店長ー、高校生は今日が卒業式らしいですよ。」
今日、3月1日。
だいたいの高校は今日が卒業式のはずだ。
「そーか。まぁ、俺にはなんの関係もないけどな。」
「それを言ったら元も子もないじゃないっすか。」
「お前あれだろ?どーせ卒業式うぇーいって感じでしんみり空気ぶち壊してたクチだろ?」
「誰がクラッシャーですか誰が。」
2年前の3月1日を思い返してみると、バカみたいに騒いでた記憶しかないような…
いや、気のせいだ。
…え、あたしクラッシャーだったの?嘘だろあたし。
「やっぱクラッシャーだったんじゃねーか。」
「…なぜバレた。」
「お前が卒業式で泣くような情緒豊かな人間だとは思えないからな。」
「失礼ね。あたしだって友だちと分かち合う思い出くらい…あったわ!たぶん!
まぁ?泣いたかどうかを聞かれたら?ノーコメントを貫きますけど?」
「薄情なやつだよなー。あ、卒業式の時の写真とかねーの?」
「え、店長あたしの制服姿興味ありな感じっすかー?」
「はっ バカか。見て笑うだけだ。」
「ですよねー。」
あたしそんなの最初からわかってたっす。ええ、わかってましたとも。