鬼畜店長

「おい馬鹿。俺に何か言うことは?」



あのあと、イケメンに捕獲され砂浜に引き上げられた。

そして店長の前に正座させられたのだが、砂浜が熱いしザリザリするしで、なかなかの不快感である。


なぜか後ろから黒髪と茶髪のナンパ野郎もついてきて、なぜか一緒に正座している。

こいつらは、もはや何がしたいのかわからない。


まぁそんなことはどうでも良くて、今はご機嫌斜め45度の店長の質問に答えなければ。



「店長、着いて速攻迷子になるとかどんだけ海楽しみにしてたんすか」


「よし。沈んでこい」


「間違えました。店長、あたしのカバン持っててくれてありがとうございました」


「沈んだらそのまま浮かんでくるなよ」


「間違えました。店長、あたし初めてナンパされました。びっくり」


「そんなに俺に沈めて欲しいなら最初からそう言え。縄用意してやる」


「店長、それはもう犯罪ですよ」


「知ってるわ。覚悟はいいか?」


「……すみませんでしたぁぁ!!海を目の前にしてテンションが上がりまして、迷子街道真っしぐらでした!」



「…最初から謝れ馬鹿。時間の無駄だろうが。俺の時間返せやコラ」


「時間の返し方知らないんで、何か物理的なもので許してくださいね。」


「…本当にお前ってやつは……はぁ、まぁ無事見つかったからいいとするか。で、次の問題はお前らだよガキども」



「「……すみませんでしたぁぁ!!」」




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