鬼畜店長

ーーー

「お先失礼しまーす。お疲れ様でーす。」


「あれ?お前もうあがりか。」


「…もう店長の話し相手にはなりませんからね!」


「そー言うなって。俺の相手できんのお前くらいなんだからよー。」


「何ヲ言ッテイルンデスカ?ワカリマセーン。」


「その棒読み感超ムカつくな。」


「それは良かったです。」


「で、卒業式の時の写真見せてくんないわけ?」


「なんで今、で が接続詞になったのか全く理解できません。」



「お前接続詞って単語知ってたんだな。」


「オーケー、もう帰ります。」


「えー、みーせーろーよー。」


「店長、それめちゃめちゃウザイっすね。さすがっす。」



「お前のウザさには負けるから安心しろ。」


「安心ポイントがわからないわあたし。」


「もうなんでもいいから早く写真見せろって。俺も暇じゃねーんだよ。」



「うわー横暴やー知ってたけどー。

もー、そんなに見たいなら仕方ないから見せてあげますよ。特別ですよ?見ても笑わないでくださいね?…えーっと、これや。はい。」




カバンの中から取り出したデジカメの画面に2年前の若かりしあたしを映し出す。

いやー、2年という月日はやはり長いモノですなー。

髪と服装が違うだけでこんなにも別人!




「ふーん。若ぇー。思ったより悪くねーじゃねーか。お前、髪黒で長いとだいぶ印象変わるな。

茶色もいいけど俺は黒の方が好きだぞ。」



………?!




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