鬼畜店長

「二人とも恥ずかしすぎな。それと、全部聞こえてたから。それとアホ弟は出迎えるんならさっさと出迎えてよ」



家の中に入ると、リビングにつながるドアに体を隠して、こちらの様子をうかがう弟とお母さんがいた。

本当に二人そろってアホなんだから…



「お父さん、ただいま。この人が店長さんです」


「はじめまして」


「うん、よく来たね。ここじゃなんだし、上がりなさい」




リビングに入ろうとすると、ドアのところからサッと登場した母&弟。


「いらっしゃい店長さん。姉がお世話になっております」

「娘がお世話になっております」



いやさっきまで見えてたからね。

サッと登場してきれいにお辞儀してるけどさっきまで騒がしいの聞こえてたからね。

今更いい格好しようとしてももう手遅れだからね。




「ふふっ こちらこそ、お世話になっております。お邪魔します」



すげえ店長さすがのスルースキル!

さっきまで爆笑だったのになにその爽やかな微笑み!




「イケメンが微笑んだ…!」

「爽やか!お母さん直視できない!!」




…いい格好しようとするなら最後までがんばってよ頼むから!!




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