鬼畜店長
「店長店長、あの」
「ほらこれ着替え。風呂はあっち。」
「店長店長店長店長!」
「んだよ!うるせーなー!」
「今の状況を10文字以内で説明せよ!」
「はぁ?お前なー、昨日人の奢りだからって散々飲んで?つぶれて?俺の家連れてけーって喚いた揚句俺に抱きついたまま意識飛ばしたのは誰だよ?いくらはがしてもその度にくっついて離れなかったのは誰だ?部屋に帰ってきた途端ベット占領して爆睡してたのは誰だ?」
「……さぁー?誰ですかねー?あたしは生憎昨日の記憶が吹っ飛んでおりまして、そやつの姿は把握しておらんのですよねー。……誰だったんすか店ちょ…」
「お、ま、え、だ。」
「ですよねー……」
「なんか言うことないのか。」
「店長あたしになんもしてないですよね?」
「よし表出ろ。その喧嘩買ってやる。」
「嘘です嘘です!調子のりました!本当に本当にご迷惑をおかけしたようで、申し訳ありませんでしたー!!!!」
だからその拳をどうかお納めになってくださいませー!!!!
「…シャワー浴びないならさっさと帰れ。外出ればだいたいどこらかわかるはずだから。オレはこれから寝直す。」
「店長まだ寝るんすか。お寝坊さんですね。」
「だ、れ、の、せ、い、だ?」
「あたしがベット占領したせいでしたすみませんおとなしく帰りますご迷惑をおかけしました。」
…どうやら何もなかったようです。
波乱なんて起きなかった。いや、店長とあたしで波乱が起きるわけがないじゃんか普通に考えてさ。
うん。よかったよかった。
「お前今日もシフト入ってただろ?遅刻すんなよ。」
「店長もね。お邪魔しましたー。」
END