鬼畜店長


「お前アルコール入ってんだろ。そんな奴を働かせるとでも思ってんのか?」


「でも今日はそんなに飲んでないし、意識もはっきりしてて…」


「んな真っ赤な顔で言われても説得力ねーンだよ。第一、お前みたいな酔っぱらいを働かせているという事実を他の客が見たら信頼がなくなる。今日は大人しく飲んでろ。」



そう言って頭をぽんぽんと撫でられた。



……店長が…あの店長が気味が悪いほど優しいよ!!!


あの鬼畜を極めている店長があたしの頭を撫でるなんて…!

明日は雹でも降るんだろうか…。




「てめ、絶対今ろくでもないこと考えてただろ。」


「違うよ店長!マジあたし店長ダイスキだなって思ってた!お言葉に甘えて今日は飲みます!!」


「……飲み過ぎても家には連れてってやんねーからな。」


「あい!帰宅できる程度に飲みます!あ、あと、新入生にはノンアルコールでお願いします!」


「はいはい。わかったから席ない奴に席作ってやれ。ホールの端っこに余ってるテーブルくっつけていいから。」



もうなんなんだ店長!

今日優しすぎてその優しさを素直に受け止められないあたしがいるよ!





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