鬼畜店長
「…こいつは関係ないだろ。戻っていいよ。」
「あ、はい。」
お前はなんていい奴なんだ!
今ほどお前をいい奴だと思ったことはないよ!
今までで最高位の感謝の気持ちでいっぱいだよ!
「し、失礼してもよろしいでしょうか…?」
一応彼女さんに断りを入れると、一瞥した後、かなーり冷たい「別にいいよどっか行って」を言っていただけたので、もう完全に涙目でカウンターの中に帰ってくることができました。
「…どうしたんだ?」
涙目のあたしに店長が超不審な者を見る目で聞いてきた。
「なんか、ケーキもってたら、別れ話が始まりまして、一回引きとめられたんですけど、なんとか帰ってこれました。」
「どういう状況だそれ。」
「あたしが一番聞きたいです。とりあえず修羅場なう。」
「…ほら、これで涙をお拭き。」
「うぅ、ありがとうございます。」
本当にあれはなんだったんだ。
あとでちゃんと説明してもらわないと納得いかないぞ。