【完】小野くん症候群
巨乳=小野くんのタイプ
嫌な方程式が完成してしまった…。
「ごめん、無理」
「────っ」
「(うわー…。
小野って見たまんまキツー…)」
「(やった、断った!)」
可哀相、なんて言葉微塵にも感じてないあたしはきっと性格悪女だ。
『あー、うんそっか。分かった』
動揺を隠せぬ様子で頷く彼女は、顔を真っ赤にしながら小野くんの元から去っていった。
一部始終を見終えた双葉は、くるりと向きを変えると再びストローを銜えた。
あたしも向きを戻すと
パンにかじりつく。
なんだかなあ…
小野くんって言葉足らずな気がする。
でも話したら実は
全然そんなことなくて。
んー、んんー。
次はあたしの番な気がして複雑って
双葉に言うと
「あんたはとっくに振られてるじゃん」
と、もっともなことを言われた。