【完】小野くん症候群
でもそっかあ。
こういう手もあったんだ。
私も小野くんの友達に協力をお願いすればまたなんか違った感じになれてたのかな。
「……」
『内田さん?』
「あ、ごめん。
今一瞬ボーッとし…
「内田」
「わ!?」
グイッとお腹に手が回り
勢いよく後方へ引っ張られた身体。
一瞬何が起こったのか
分からなくなって顔を上げた。
その真上には見慣れた小野くんの顔。
「ぉ、お小野くん!?」
「俺多野じゃなくて小野ですけど」
「いや、知ってます!」
「おいお前」
『え?』
いきなり現れていきなり話を振られた園井君は、動揺を隠せない顔をした。