【完】小野くん症候群
突然の言葉に私の頭は真っ白。
そんな私にとどめを
刺すように小野くんは口を開いた。
「内田が笑うとなんかすげー嬉しくなって逆に内田が泣くとすげー辛い。
そんでもってお前に触れたいって
気持ちが日に日に強くなってく。
もう限界。俺内田が好きすぎてヤバイ」
「─────っ」
今この瞬間、内田の小野くん症候群がついに極地に達した。
「………なんか言えよ」
「…うええ…」
「うええって…」
本当に嬉しいとなんて言っていいか分からなくなっちゃうよ。
どの言葉も当てはまらなくて。
私はアホみたいに首を縦に振り続けた。
「そんなんじゃ分かんねえ。内田の口から言って」
「ぁ、え、あた…も、…き」
喉が震えてうまく声が出せない。
「聞こえない」
「あ、あたしも…っ、
あたしも、小野くんが好き!」
「はは…っ、うん、知ってる」
キュン。