【完】小野くん症候群
イメージ通りにいかないのです。
君の笑顔
「お…小野くんここは…?」
「見りゃ分かるだろ。
アニメショップ」
「お…おおー。
(どういう反応していいか分からない)」
競歩で向かった先は
まさかのアニメショップ。
周りは普通にコンビニとか
本屋とかある中一際目立つ店。
あたしこういうの疎いからよく分からないけど、もしかして小野くんって…アニオタなのですか。
一人驚愕の疑惑に困惑しているのを余所に小野くんは一歩前に出た。
は、入るのか?!
と、思ったら小野くんは店の前に置いてあるガチャガチャの前にしゃがみ込む。
「え、あれ…何してんの?」
「何ってガチャガチャ」
あたしの目を見ずにコインを入れハドルを回す小野くん。あれ? あれれ?
「は…入らないの?」
「入るってどこに」
「アニメショップ」
「俺そーいうのよく分かんない」
………なんだ、ただ
ガチャガチャやりにきただけか。