恋のカケラ(番外編集)

俺は晴信とは・・・違う、のに。


結衣さん・・・ああ言ってはいたが、本当は悲しんでいるのではないだろうか。


食事は終わってしまったが・・・少しだけでも会えないだろうか。


・・・会いたい。


せめてプレゼントだけでも渡したい。


だが、もし迷惑だったら・・・。



「健士郎、やけに元気がないな。今日、本当は結衣ちゃんと約束があったんじゃないのか?」



父にそう指摘されて目が泳いでしまう。



「あ・・・いや・・・それは・・・。」



「まぁ、そうなの?それで元気がなかったのね?それは大変だわ、今すぐ行きなさい!」



父も母も・・・気付いていたのか、俺の心が沈んでいるのを。



「健士郎、そういうことはキチンと言え!俺達はお前の幸せが望みなんだから。行って来い!」



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