恋のカケラ(番外編集)
「うん・・・それどころか、英二に電話してる間にブランデーまでどっか行っちゃった・・・。」
泣きそうな顔する蘭子だけど、俺はあまり深刻に考えてはいなかった。
かなりメルヘンな考え方だが、恋の妖精かなんかが悪戯でもしてるんだろう。
「・・・良くやった、蘭子。」
ポンポンと蘭子の頭を軽く撫でてから、俺はそのチョコを素早く口にした。
「ちょ・・・っ!?英二っダメだって・・・!」
「うん、美味い!もう一個!」
蘭子の制止を無視して二つ目のチョコを口に放り込む。
外はパリッとしてて、中は生チョコ・・・本当に美味いじゃないか。
折角作ってくれたチョコを無駄にしたくない、ってのと。
「・・・う・・・っ!きた・・・!」
急に身体が熱くなる。
思惑通り・・・俺の年齢は時を遡っていた。