恋のカケラ(番外編集)

私は晴信の・・・孤独を埋めてやることができたのだと・・・思っていた。


だが・・・待てども待てども、お前は来ない。


敵対している北条と同盟を結んだことを知り・・・私は騙されたのだと知った。


晴信との子も流れてしまい、晴信を憎むことでしか、私は生きられなくなった。


いつかお前は私が斬る、と。


だが・・・まだ心のどこかで・・・晴信を待っていたのかも知れぬ。


ハッキリと裏切りを示される・・・この日までは。






如月。


春日は豪雪で、雪溶けにはまだ遠い。



「申し上げます!武田軍が葛山城を落とす為に向かっております!」



何・・・だって・・・?


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