恋のカケラ(番外編集)

「蘭子ちゃんファイトー!今度こそ倒せよー!」



うう・・・私は運動神経が鈍く、ボーリングもめちゃくちゃ下手で、さっきからガーター続きだった。


今度こそ・・・!!



━━━ゴンッ!!



「お願い、そのまま真っ直ぐ・・・わーっ何でまた曲がるの~っ!?」



投げた時は真っ直ぐなのに、途中で必ず曲がってしまう。


思わず、へなへなと座り込んでしまう。



「あはは!蘭子ちゃん、すごい変化球だね!投げる時すごい音するし!」



もう、そんな楽しそうに笑わないでよ~!



「仕方ないなぁ・・・ほら。」



英二君が近付いてきて、後ろから抱き起こしてくれた。


やっぱり・・・口では意地悪だけど、英二君はいつも優しい。



「あ・・・ありがと・・・。」



「・・・ん。投げ方、ちゃんと見てろよ?」



投げ方・・・は見てても無駄のない動きだな、しか解らないけど。


投げる時の真剣な男の子の顔に・・・ドキドキする。


また見事にストライクを叩き出した英二君はガッツポーズ。


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