Voice
ある日の、教室での出来事が原因らしい。
俺がたまたま白河のそばを離れたときのことだった。
クラスのやつが白河に話しかけたんだ。
「お前らさ、付き合ってんの?」
白河はまだ俺以外のやつと普通に話せるほど免疫がなく、目線も合わせずに俯いたらしい。
それに対してクラスのやつらが冷やかしにかかった。
「まじかよ!俺、白河のこと狙ってたのに〜!!!」
と、クラスの男子から言われたらしく。
怖くなって逃げ出してきた、と。
確かに顔も整っている方ではあるし、色白でか弱い女の子感満載の白河は、何も知らない男からしたら守ってあげたくなるのだろう。
が、白河にはそんなこと関係ないのだ。