君が居る世界
「さっき音楽が流れてる間、すごく癒された。……ありがとう、リョウスケ。これ、一生の宝物にする」
「一生って…、大げさだな」
「それぐらい気に入ったってことだよ。……リョウスケの気持ちも分かって、嬉しかったしね」
「…は? 俺の気持ち?」
ユウナは一体、何を言ってるんだ…?
言葉の意味を理解できずに首を傾げていると、頬を赤く染めて微笑みながらユウナはスノードームの中のソリを指差した。
大きな袋を抱えているサンタの隣に立っているのはトナカイ。
そのトナカイが引いているのはユウナが指差しているソリ。
そのソリにはサンタが持っているのとは別の袋が乗っていて、袋には筆記体の英語で何か文字が書かれている。
ユウナはソリというよりも、その袋に書かれている文字を指差していた。