君が居る世界




自分の意思がないまま勝手にユウナに告白の言葉を伝えてしまったせいで、頭の中は完全にパニック状態。



寒さも感じないぐらい身体も顔も熱くなってしまい、自分が自分じゃないみたいだ。



「その様子だと、本当に何も分かってなかったんだね……」


「わ、わりー…。まさか、そんな言葉が書かれてるなんて思わなかったから」


「別に、謝らなくてもいいよ。あたし、言ったでしょう? リョウスケの気持ちが分かって嬉しかった、って」


「――え?」



驚いている間に俺の手はユウナは小さな手に包み込まれて、二人でスノードームを持つ体勢になっていた。



ユウナの手は冷たくなってしまっているけどとても柔らかくて、胸の動悸がどんどん速くなっていく。



その音を聞きながらスノードームに目を落とすと、サンタのフィギュアが口を大きく開けて、俺に笑いかけていた。




「――好きだよ、リョウスケ。だからこのメッセージを見たとき、本当に嬉しかった」



震えた愛しい声が、耳をくすぐる。



まるでそれはサンタからのクリスマスプレゼントのように、心が弾む最高の贈り物だった。



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